アギーレジャパン入りに期待。U-23の注目選手たち

  • photo by Nagasawa Yohei/AFLO SPORT

 先日、アジア大会(9月19日開幕)に向けたU-21日本代表候補の福岡合宿を取材してきた。日本サッカーの将来を担うであろう彼らの姿を見ていて思い出したのは、先日のブラジル・ワールドカップのことだ。

 あのときの各国代表は、強豪国でも若手選手、しかも23歳以下の選手たちがチームの主力になっていた。コロンビアのハメス・ロドリゲス(23歳)やスイスのジェルダン・シャキリ(22歳)、ドイツのマリオ・ゲッツェ(22歳)、そしてブラジルのネイマール(22歳)。

 日本でもこの世代から、A代表の主軸として活躍できる選手が出て来てほしい。そんなことを思いながら、トレーニングを眺めていた。

 現在のU-21日本代表候補たちが2年後、2016年のリオ五輪を担う世代になるとすれば、そのときに彼らは23歳前後。その2年後、2018年のロシアW杯では、25歳になっていることになる。そう考えていけば、むしろ現在のU-21世代よりもさらに下の年齢層も今のうちから視野に入れておかなければならない。

 選手の低年齢化は、サッカーに限らず多くのスポーツにあてはまる現象といえる。成長速度や体格等の面で、欧州とアジアでは差異もあるので一概にはいえないが、少なくとも日本はこの点に関して、まだ少し遅れている印象がある。

 また、低年齢化と同時に、多くの競技では選手寿命が昔と比べれば飛躍的に長くなっている。これは、スポーツ医学やトレーニング技術の向上などが大きな要因のひとつになっているのだろう。クリスティアーノ・ロナウドやメッシは、20歳前後のころからトップレベルで活躍し、その水準を10年近く維持し続けている。彼らと比較すれば、日本人選手たちが第一戦で活躍する期間はまだまだ短い。

 U-21日本代表候補の選手たちには、「自分たちが、4年後のワールドカップで中心的な役割を果たす」という強い意識をしっかりと持ってプレイをしてほしい。日本サッカー協会も、彼らを単なる若手と見なすのではなく、ロシアW杯を担う中心選手、という視点で捉えてほしいと思う。

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