2014.07.27

新潟躍進のカギを握るのはタイプの違う「5人のFW」

  • 大中祐二●文 text by Onaka Yuji photo by AFLO

7月特集 Jリーグから始めよう(7)

 昨シーズン、23ゴールを挙げて得点ランキング2位となり、Jリーグのベストイレブンにも選ばれた川又堅碁が、現時点でFWの4番手――。開幕当初はブラジルワールドカップに臨むザックジャパンのサプライズ候補として注目された川又に、いったい何が起きているのだろうか。

今シーズンの戦術にマッチし、スタメンの座をがっちり掴んだ鈴木武蔵(右) 2カ月の中断の後、7月19日にJ1リーグが再開された。5勝7分け2敗の7位で中断期間に入った新潟は、いきなり第15節・浦和レッズ戦と16節・FC東京戦で連敗。いずれも序盤に失点すると、カウンターに徹した相手の守備を最後までこじ開けることができず、ともに0-1で競り負け、順位も10位まで下げてしまった。

 今シーズンの新潟は、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権獲得という高い目標を掲げてスタートした。しかし、リーグ再開時点で7ポイントだった首位・浦和との勝ち点差は、第16節を終えて13にまで広がり、ACL出場圏内の3位・川崎Fとは勝ち点8差。目標達成のためにも、新潟は踏ん張りどころに差し掛かっている。

 昨シーズン以上に勝ち点が近接する今年のJ1で、上位戦線に踏みとどまれるのか、それとも例年のように残留争いに巻き込まれてしまうのか――。ターニングポイントに立つ新潟のメンバー表に、川又の名前はない。浦和戦、FC東京戦で先発したのは岡本英也、鈴木武蔵の新2トップ。そして3人目のFWとして、田中達也がベンチに入った。

 川又がケガしていたり、極端に調子を落としているわけではない。これが、現時点での率直な『新潟FW番付』なのである。

 今シーズンの川又は、ここまでリーグ戦14試合に出場して3得点。これはMFレオ・シルバと並んでチーム最多だ。一方、16試合出場の岡本、14試合出場の鈴木、10試合出場の田中達はいずれも1得点。総失点14はリーグ3位タイの少なさだが、逆に総得点14はリーグ下から3番目タイという、攻撃力不足を解消するためにも、昨シーズン23ゴールを叩き出した川又の決定力は、何ものにも代えがたい武器に思えるのだが......。