今年こそレッズが変わる。早くも表れた「GK西川・効果」

  • 神谷正明●文 text by Kamiya Masaaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

「タイトルを目指すにあたって、(リーグ)最少失点をGK、守備陣としての目標として掲げたい」

 サンフレッチェ広島から移籍してきたGK西川周作は、浦和レッズの新加入会見ではっきりとそう言い切った。

レッズの「優勝請負人」として期待がかかるGK西川周作。レッズの「優勝請負人」として期待がかかるGK西川周作。 昨季、浦和は攻撃的なサッカーを目指すミハイロ・ペトロヴィッチ監督のもとで、リーグ最多得点(66)をマークしたが、その一方で総失点(56)はワースト6位タイだった。開幕からずっと上位争いを演じていながら、最終的にタイトルはおろか6位と、アジアチャンピオンズリーグ出場権(Jリーグ3位以内)すら届かなかった要因が、守備にあるのは誰の目にも明らかだった。西川は、自分に期待されているものを理解しているからこそ、注目を集める場で明確な目標を宣言した。

 そして、チームは1月15日に始動。西川が合流してから、半月ほどしか経っていないものの、西川が目指す守備への意識の高さが早くも垣間見られる機会があった。

 2月1日に行なわれたザスパクサツ群馬との練習試合、2本目の試合でゴールマウスを守った西川は的確なタイミングで仲間にコーチングをしていた。印象的だったのは、チームがボールを保持して攻撃を仕掛けているときこそ、味方DFへの細かなポジショニングの指示を怠(おこた)らなかったことだ。

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