今季の浦和は、本当にターンオーバー制が可能か? (4ページ目)

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 ACLとリーグ戦を同時に戦い、さらに代表に招集される選手もいるチームの場合、選手の移動が増えて十分な練習ができなくなり、日程もタイトで非常に厳しい。だがその問題は、単に選手数がたくさんいれば解決できるわけではない。つまり、能力の高い強力な選手を獲得しなくてはいけない。

 チーム総合力がアジアのほかのクラブと比べてそれほど変わらない中で、ACLとリーグのタイトルを同時に獲ることは難しい。もちろん、選手のコンディション維持のために、ターンオーバーは必要だが、チーム全体のベースの力をもっとアップしないでターンオーバーの話だけをしていても、Jリーグクラブは再びアジア王者にはなれないだろう。

 さらに2冠、3冠を取りにいくとなると、Jリーグのクラブは現状の戦力ではやや物足りない印象がある。今シーズン、もしも、浦和が柏のレアンドロ・ドミンゲス級の選手とガンバのレアンドロ級の選手を獲得していくのであれば、「リーグとACLのタイトルを狙える」と声を大にして言えるだろう。

 当然、資金面の問題などもあるが、浦和を筆頭に、複数タイトル獲得のために現役の代表選手、または代表クラスの選手を補強するJリーグクラブが出てくることに期待したい。

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