2013.01.11

【高校選手権】激戦必至の準決勝。勝敗を左右する4人のキーマン

  • 粂田孝明(ストライカーDX編集部)●文 text by Kumeta Takaaki(STRIKER DX)
  • photo by Matsuoka Kenzaburo

京都橘のFW仙頭啓矢は3得点4アシストと絶好調。V候補の桐光学園攻略にも自信を見せる。 第91回全国高校サッカー選手権は、いよいよ”国立”決戦。1月12日(土)に国立競技場で行なわれる準決勝で、激戦を勝ち上がってきた4強が激突する。

 対戦カードは、星稜(石川県)vs鵬翔(宮崎県)、京都橘(京都府)vs桐光学園(神奈川県)。それぞれ特徴のあるチームばかりで、いずれの対戦も好ゲームが期待できる。なかでも、各々の試合で勝敗のカギを握る選手は誰なのか、クローズアップしていきたい。

 対照的な戦いを見せる、星稜と鵬翔が対決する第1試合。センスのある選手がそろい、攻守に隙のないサッカーで勝ち進んできた星稜は、「10番」を背負う攻撃的MF井田遼平(3年)がチームをけん引する。長短織り交ぜたパスを駆使して試合の流れを読んだゲームメークができる井田は、準々決勝の東海大仰星戦では頻繁にポジションチェンジしながら中盤を掌握。右足から繰り出す正確無比のクロスで同点ゴールを演出した。

 そうしたキックの技術だけでなく、破壊力のあるドリブルも井田の大きな武器。3回戦の青森山田戦では、試合終盤の後半34分、敵の激しいチャージを受けながらも、およそ50mをドリブル突破。豊富な運動量の持ち主であることも証明し、決勝ゴールをアシストした。

 対する鵬翔は、堅守のチーム。県大会からの9試合でPK以外の失点はゼロという驚異的な守備力で、宮崎県勢として初のベスト4入りを果たした。その守備陣を引っ張るのが、中盤の底に位置する、アンカーの矢野大樹(3年)。危険察知能力に長け、相手の攻撃の芽を次々と摘み取ってきた。

 劣勢が予想された準々決勝の立正大淞南戦では、「(相手の)FWにボールが入ったときは、ヒールなどでつないでくる」と分析した矢野は、慌てて寄せることを避けて、敵FWから落とされたボールをことごとく奪取。そこから素早く展開して、ショートカウンターにつなげていた。体を張ることもいとわず、ペナルティーエリア付近では粘り強い対応でチームの危機を救ってきた。

 試合は、星稜がボールを支配し、鵬翔が受け身になると予想される。星稜の井田が鵬翔の矢野を慌てさせるのか、逆に鵬翔の矢野が星稜の井田を抑えるのか、勝敗のポイントはそこにある。