2012.06.18

【Jリーグ】ゴトビ監督(清水)「日本人は思っていたより熱かった」

  • 杉山茂樹●文 text by Shigeki Sugiyama
  • 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

1964年テヘラン生まれ、48歳。13歳でアメリカに亡命し、大学卒業後、サッカー指導者の道へ。韓国代表コーチ、イラン代表監督などを経て、2011年から清水エスパルス監督にアフシン・ゴトビ監督インタビュー(1)

「日本に来て1年5ヵ月。日本での生活を私はとても気に入ってます。エスパルスで仕事をする機会に恵まれてよかったです。ほとんどゼロの状態からのスタートでしたが、この1年5ヵ月でエスパルスはよくなったと思います」

 伊東輝悦、市川大祐、藤本淳吾、岡崎慎司、兵働昭弘、本田拓也、青山直晃、ヨンセン、原一樹……。2011年、ゴトビの監督就任と入れ替わるように、それまでチームを支えてきた多くの選手がチームを去った。戦力ダウンは誰の目にも明らかだった。エスパルスには下手をすればJ2降格もあり得えそうな、危ういムードが漂っていた。だが最終成績は10位。ラスト3試合で3連敗するまでは7位につけていた。成績ダウンを最小限に食い止めることに成功した(2010年の成績は6位)。自ずと目は指揮を執るゴトビ監督の手腕に向いた。

 2011年1月、 カタールで行なわれたアジアカップで、ゴトビはベストメンバーではないイラン代表を指揮していた。成績はベスト8。だがサッカーそのものは悪くなかった。 イランは監督の存在が気になる、今日的なサッカーをしていた。その人物が直後、エスパルスの監督に就任した。いきなり近場にやってきた。

——あのイランの監督がエスパルスの監督に就任したので、驚きました。

「驚くべき話ではないですよ。サッカーの世界は広いようでいて実はとても狭いのです。この先、何が起こるか分からないのがこの世界の面白いところです」

——昨年は10位でしたが、印象ではそれ以上のものがありました。

「昨年は何よりクラブの風習を変えていかなければなりませんでした。新しいものを取り入れる雰囲気作りにまず取り組みました。選手は全員、私の言うことをよく理解してくれた。それまでのエスパルスは、しっかり守備をして、ディフェンダーがロングボールを入れることが多かった。そうした選手の志向を変えるのは、確かに簡単ではありませんでしたが」