【Jリーグ】新体制のガンバ、遠藤が例年になく自信満々な理由

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Nikkan sports

新体制となったガンバは、今季どんなサッカーを見せてくれるのだろうか。前列左から今野泰幸、セホーン監督、呂比須コーチ、パウリーニョ。後列左から武田洋平、西野貴治、稲森克尚、田尻健、エドゥワルド、佐藤晃大、阿部浩之。新体制となったガンバは、今季どんなサッカーを見せてくれるのだろうか。前列左から今野泰幸、セホーン監督、呂比須コーチ、パウリーニョ。後列左から武田洋平、西野貴治、稲森克尚、田尻健、エドゥワルド、佐藤晃大、阿部浩之。 2002年から10年間指揮を執ってきた西野朗監督が退陣し、今季からセホーン監督&呂比須ワグナーコーチ体制となったガンバ大阪。慣れ親しんだ体制の変化を不安視する声は少なくない。だが――。

「今年は、100%優勝争いに絡むよ」
 そう言い放つのは、長年チームを引っ張ってきた遠藤保仁だ。2005年以来のリーグ優勝も十分に狙えるという。

「理由は、変わらないから。監督が変わっても戦い方は変わらない。選手も大量に入れ替わったけど、能力の高い選手が入って来たんで、ガンバのサッカーを存分にやれる。変わらないのが、ガンバの最大の強さだと思う」

 とはいえ、山口智、下平匠、橋本英郎、高木和道など、主力がごっそり抜けた。さらに、昨季15ゴ-ル11アシストという結果を残したイ・グノまで退団。新たに加わるメンバーたちで、その穴を埋められるのだろうか。

「イ・グノが抜けたのは確かに痛い。でも、あまり心配はしていない。なにしろ、新しく入ってきた選手たちが本当にいいからね。特に、イ・スンヨル(FCソウル)はいい。センスのいいボールの持ち方するし、かなりやると思う。あと、(期限付き移籍から)チームに戻ってきたシュウ(倉田秋/C大阪)とチン(寺田紳一/横浜FC)の成長も感じられるし、新人の阿部(浩之/関西学院大)ちゃんも思った以上にやれている。そのうえで、フタ(二川孝広)や(佐々木)勇人も調子がいい。前線の選手層は、昨年よりも確実に厚くなったんで、いろんなバリエーションの攻撃ができると思う」

 さらに、甲府のパウリーニョ、徳島の佐藤晃大とタイプの違うFWが加入。人材豊富な2列目の選手との、多様な組み合わせが構築できる。そう考えると、遠藤が語るとおり、これまで以上の迫力ある攻撃が見られそうだ。

 加えて、ガンバのパスサッカーに欠かせないビルドアップも、FC東京から今野泰幸を獲得できたことで向上した。

「コンちゃん(今野)は、(山口)智よりもボールを細かくつなげるし、長短のパスの種類も豊富。それは、ガンバのサッカーにすごくフィットしている。だから、攻撃に関しては何の不安もないよ」

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