【女子サッカー】なでしこジャパンが長く抱えるフィジカルの差 なぜアメリカ代表はアスリート能力の高い選手が揃うのか (2ページ目)
【30年前に感じたアスリート能力の高さ】
僕が初めてアメリカ女子代表の試合を見たのは、1996年のアトランタ五輪でのことだった。
女子サッカーが初めて五輪の正式種目となった大会であり、日本は男女がそろって出場。男子(U-23代表)はメキシコ五輪以来の出場だったが、初戦でブラジルを破る「マイアミの奇跡」を起こした。
僕は男子の試合をフォローしていたので、残念ながら日本女子代表の試合は見られなかったが、日本男子のナイジェリア戦の前に同じオーランドのシトラスボウルで女子のアメリカ対スウェーデンの試合を観戦した。
1996年アトランタ五輪、シトラスボウルでのサッカー競技入場券(画像は後藤氏提供)この記事に関連する写真を見る アメリカ女子代表全盛時代である。
印象はまずそのアスリート能力の高さだった。
日本の女子チームも木岡二葉や半田悦子、野田朱美、高倉麻子といったテクニシャンが揃っていたが、フィジカル的にはアメリカに対抗することは不可能のように思えた。
実は、女子サッカーの世界でフィジカル能力の差を感じたことはさらに昔にもあった。
1980年代から1990年代にかけて、アジアでは中国女子代表が圧倒的な強さを誇っていた。中国はアジアカップでは1986年の第6回大会から1999年の第12回大会まで7連覇を達成し、1999年W杯では決勝で開催国のアメリカと対戦してスコアレスドロー。PK戦で敗れたが準優勝している。
1994年の広島アジア大会決勝で日本は中国に0対2で敗れて銀メダルに終わったが、当時の感覚では「中国と2点差なら大健闘」といった感じだった。
そうしたことを考えると、日本女子代表は相手とのフィジカル能力の差をどうやって埋めて戦うのかを追求した歴史だったような気がする。
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