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サッカー日本代表に長友佑都は招集されるべきか FC東京では右サイドバックで大復活 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

【左右にタイプの違う選手を】

 森保ジャパンもあらゆる局面を想定し、ピッチで切れるカードを準備すべきだろう。

 長友以外に、タイプの違う選手を揃える必要がある。

 たとえば左サイドの起用で総攻撃に回る場合、左足キックに長けた中山雄太(FC町田ゼルビア)、新保海鈴(横浜FC)、守りを固める場合、センターバック的な町田浩樹(ホッフェンハイム、左膝前十字靭帯断裂で長期離脱だが)、瀬古歩夢(ル・アーヴル)、角田涼太朗(横浜F・マリノス)、ケガからの回復を待つのなら伊藤洋輝(バイエルン)、冨安健洋(所属なし)は有力だろう。右サイドだったら、菅原由勢(ブレーメン)、関根大輝(スタッド・ランス)、毎熊晟也(AZ)のほうが有望だし、むしろ酒井宏樹(オークランド)のほうが期待できる。

 余っている枠などひとつもない。

 かつて「世界」を知る選手が少なかった代表チームは、中山雅史や松田直樹のようなパーソナリティの強い選手を必要としていた。しかし今や欧州の最前線で日常を戦う選手たちは、当時と同じではない。ひとりひとりがリーダーになれる選手の集団だ。

 必要なのは、むしろ指揮官である森保一監督の求心力ではないか。それを補うため、長友が必要だとしたら本末転倒だ。

 来年のワールドカップで40歳になる長友は、ひとりのプロ選手として脱帽するレベルではある。気持ちの強さも、Jリーグでは抜きん出ている。その明るさが愛されるのも承知である。

 しかし、衰えが明らかなベテランに頼らざるを得ないとすれば―――本大会のシミュレーションも厳しいものとなるだろう。

著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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