サッカー日本代表、エクアドル戦は相手戦術への対策なしで三笘薫も不発。最終強化段階も攻守両面でポジティブ要素が見当たらない

  • 中山 淳●文 Text by Nakayama Atsushi
  • 中島大介●撮影 photo by Nakashima Daisuke

プレスがかからない時の対策がない

 まず、4-2-3-1の日本に対し、基本布陣を4-3-3とするエクアドル率いるアルゼンチン人グスタボ・アルファロ監督は、この試合でオプションの4-2-3-1を選択。通常はインサイドハーフを務めるホセ・シフエンテス(5番)を1トップ下に配置した。

 ただし、ビルドアップ時にはヘグソン・メンデス(20番)が最終ライン中央に下りて3バックに変形。モイセス・カイセド(23番)がワンボランチとなり、守備時に4-4-2になる日本に対し、数的優位を作って2トップのプレスを回避できる陣形をとった。つまり全体は、3-1-4-2もしくは3-1-3-3の陣形に変化させた。

 アメリカ戦では、4-3-3に対して4-4-2の日本が前線からのプレスを仕掛けて主導権を握ったが、後半にアメリカが3バックに布陣変更すると、前からのプレスがかけられなくなる現象が起きた。今回のエクアドルも、実質3バックに可変させて、日本の前からのプレスを回避する対策を施したことになる。

 この戦術は効果てきめんで、またしても日本は前からのプレスがかけられず、ミドルゾーンで4-4-2のブロックを形成。アメリカ戦の前半で見られたような、高い位置でボールを奪取する攻撃的な守備が影を潜めると、日本の狙いでもあるカウンターも機能せず。試合開始から自陣で守備をする時間が長くなってしまった。

 守備時に4-4-2になる森保ジャパンが、3バックの相手に対して前からのプレスを回避されてしまうのは過去にもよく見られた現象だが、今回も"対策に対する対策"は、用意されていなかった。

 もちろん、失点ゼロでしのいだのだから問題はないという見方もできるが、問題点がはっきりしているにもかかわらず、まったく修正を加えていない点は心配だ。これについては、後半も目立った変化が見られなかったことも含め、本番までに残された大きな課題としてしっかり抑えておく必要がありそうだ。

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