日本代表、ベトナム戦&オマーン戦の結果と内容次第で森保監督の去就が決まる可能性 (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Sano Miki

杉山 加茂監督から岡田監督に代わった時は、メンバーも結構、変わりました。監督を代える目的には心機一転みたいなところもあります。だからひとりの監督でそれをやれるなら、別に監督を代えろとは言わないんです。カメレオンみたいな監督、すぐ自分の主張を変える監督もたまにいますから。だけど、森保監督は頑固に自説を変えないところがある。オーストラリア戦では、予選初出場にもかかわらず田中碧がよくやっていましたが、そもそも初出場だったことがよくなかった。失敗した時にその人の責任にされがちだし、その前に3分、5分と使われているだけで全然違うんです。

浅田 オーストラリア戦が流れを変えるきっかけになるんじゃないかと思ったもうひとつの理由は、田中碧、守田英正を使ってシステムを変えたことと、最終的に南野拓実、大迫に代えて、古橋享梧、浅野を入れて勝ち越したことです。杉山さんの言い方で言うなら、メンバーを代えることによって得た成果というのが、もしかしたら状況を変えてくれるきっかけになるのかもしれない。

杉山 田中碧が選ばれたのはデュッセルドルフに移籍してからでした。半年前に選ばれていてもおかしくなかった。そうしておけば「森保監督、見る目あるね」という話になるんだけど、海外組になって世間の評価が確立してから招集するというのでは、結局、森保監督の基準はどこにあるのかわからない。同じことは三笘薫とかにも言えるでしょう。

 だからオーストラリア戦で、森保監督にどこまで確信があってメンバーを代えてきたのかはわからないけど、何もやらないよりかははるかにましで。そういうのを第1戦からどんどんやっておけば、今までにパターンが4つぐらいできているんですよ。そうすると、仮にプレーオフまで行ったとしても、アイデアの貯金が最後に生かされてくるんです。相手がもっと強くなった時に、そのパターンが国民の間に共有されていたりすると、盛り上がるんですよ。

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