2021.07.13

U-24日本代表がホンジュラス戦に快勝も、金メダルへ気になったポイント

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 グループリーグ突破やベスト8ではない。メダル、しかも金メダルだ。東京五輪の目標を問われた森保一監督は、ハッキリそう口にしている。U-21ホンジュラス代表戦の3-1という結果を、どう評価すべきか。U-24日本代表の目標がベスト8なら悪くない試合。「快勝!」となるが、金メダルとなると、あらためて兜の緒を締め直すべきだろう。金メダルから逆算して考えると、不足している要素は多々、目にとまる。評価は厳しくならざるを得ない。課題山積であることが露呈した一戦と言うべきだろう。

 まず、センターフォワード(CF)。この日、先発したのは林大地(サガン鳥栖)で、前半40分、堂安律が決めた得点をアシストするなど、全体的に悪くなかった。しかし、ストライカーにチームの顔、中心選手としての存在感を求めるとすれば、物足りなく感じる。この日、4-2-3-1の3に並んだ左利きの小兵、三好康児(ロイヤル・アントワープ)、久保建英(レアル・マドリード)、堂安律(PSV)との絡みも円滑ではなかった。

 CF候補は他に、林に代わって投入された前田大然(横浜F・マリノス)と、この日は出場しなかった上田綺世(鹿島アントラーズ)がいる。だが残念ながら、A代表の大迫勇也(ブレーメン)との差は大きい。前田は4-2-3-1の「3」の両サイドのほうが適任ではないかと思う。鎌田大地(フランクフルト)役もいないので、なによりボールの収まりが悪い。相手陣内で、可能性のあるパス回しを連続することができなかった理由である。 

ホンジュラス戦で2得点を挙げた堂安律。2列目は日本のストロングポイントだが...ホンジュラス戦で2得点を挙げた堂安律。2列目は日本のストロングポイントだが...  ストロングポイントであるかに見える、「3」の位置に並ぶ小兵の左利き3人にも、注文をつけたくなる。3人とも同じタイプに見えるのだ。ボール操作術に優れたテクニシャン。だが、アタッカーならではの爆発力、走力、突破の迫力、馬力、怖さに欠ける。サッカー選手というより、ボール操作術を披露し合う曲芸師に見えたほどだ。

 後半、久保に代わって投入された相馬勇紀(名古屋グランパス)は右利きで、縦に行く力があるので毛色は異なるが、この選手も小兵という点で一致する。