2020.01.10

食野亮太郎はミスを恐れない。「やっぱりシュートは打ってみるもの」

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

サウジ戦でゴールを決めた食野。現在スコットランドのハーツでプレーしている「プレッシャーを感じていたので、決められてよかった」

 AFC U-23選手権の初戦となったサウジアラビア戦で、この代表で初得点を奪った食野亮太郎はゴールを決めたあとに、熱い雄叫びを上げた。その時の気持ちを振り返って、21歳のアタッカーはそんな風に話した。

 今大会のメンバーで唯一の海外組、そして背番号は10。彼にとって初の代表の国際大会でもある。自身にかかる期待や特別な舞台の空気を感じ、重圧となっていたのだろう。実際、この試合の序盤には、「ちょっとふわついた部分があって、タッチが乱れたり」したと打ち明ける。

 それでもこの半年間にスコットランドで武者修行を続けるなかで、「(試合の入り方が悪くても)そこから修正できるメンタルを身につけた」と食野は語る。

「ミスをしても恐れずに行くのが僕のスタイル。タッチが悪かろうが、ひっかかろうが、関係ない」

 鼻っ柱の強さは言葉や眼差しだけでなく、パフォーマンスにも表われていた。サウジアラビアの攻勢を受けた序盤を経て、日本がリズムを取り戻していったのは、2シャドーの食野と旗手怜央がタイミングよく下がり、相手陣内の好位置でうまくボールを引き出して前を向いたことが大きい。田中駿汰と田中碧のセントラルMFから、強い縦パスを受けてターンをすると、日本の攻撃が加速する。

「そのポジションどりは自分の特長。ペナ(ルティエリア)の左斜めで持ったら、自分の得意な角度なので、カットインしてシュートを打つことを心がけています」