スペインの知将が森保Jをぶった斬る。「プレースピードが遅い」 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Fujita Masato

 このカウンターで、堂安はボールをドリブルでポジション的優位なほうに運び、4対3という数的優位の局面を作ったうえで、南野へパス。さらに南野は、左サイドを駆け上がった中島へ、間髪入れずにパスを流している。中島はDFとの1対1から切り返して角度をつけ、右足でニアを破った。

 この夜のベストプレーだったと言えるだろう。

 中島、堂安、南野の3人は、その後も活溌に動き、チャンスを作り出している。

 中島はドリブルから鎌田との連係も積極的に試みていた。パスが跳ね返されても拾い、すかさず左足でGKの頭上を狙い、シュートをバーに直撃させている。そのこぼれ球を南野が狙ったシーンは、結局オフサイドになったが、連続攻撃には迫力があった。また、ショートコーナーから中島と堂安がパスをつなぎ、鎌田のヘディングシュートも演出。リードを許したボリビアが攻めに転じたことで、スペースが空いたこともあったとはいえ、3人の投入で攻撃は活性化していた」

 結局、日本は1-0でどうにかボリビアを下した。エチャリは、その戦いを以下のように総括している。

「日本はボリビアにほとんど攻撃をさせなかった。橋本を中心に安定した堅固な守りで相手に流れを与えず、オフェンシブな戦いを続けた。その点は、正しく評価するべきだろう。そして交代出場した中島や堂安で試合を決めた。

 ただし、敵陣に向かってのプレースピードを上げる、ということを課題のひとつとするべきだ」
(つづく)

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