なぜ森保ジャパンは見ていて楽しいのか。主な要因は3つある
先のワールドカップでベスト8に進出したウルグアイを相手に、日本が4-3で勝利した。"安い失点"を重ねたことは大いに反省すべきだが、総じて言えば、見ていて楽しい、ワクワクするような試合だった。
ウルグアイ戦でも2ゴールを挙げて、勝利に貢献した南野拓実 守備では、実力上位のウルグアイに対し、前線から積極的にボールにアプローチしてパスコースを制限し、相手が手詰まりになったところを狙ってボールを奪い取る。
そして攻撃では、次のプレーに迷ってモタモタとボールを持つことなく、ボールが前へ前へとよく進んだ。ボールの進みがよかったことは、フラストレーションを感じることなく、この試合を楽しく見ることができた大きな理由だ。
こうした流れのいい攻撃ができた要因は、主に3つある。ひとつ目は、積極的に個人でボールを前へ運んだことだ。
ドリブルと言うと、MF中島翔哉が頻繁に見せるような"突破する"ためのものを想像しがちだが、それとは別に、"前へ運ぶ"ためのものもある。
たとえば、ボールを持った選手の前方にスペースがあったとする。そのとき、足を止めてパスの出しどころを探そうとすれば、相手選手はボールの動きを気にせず、自分がマークする選手だけに集中できる。しかし、ドリブルでボールを前へ運べば、相手選手はボールへの対応を考えつつ、自分がマークする選手の動きにも目を配らなければならなくなる。必然、マークは外れやすくなる。
相手選手を抜く(突破する)わけではなくとも、前へ運ぶだけで、ドリブルには相手の守備を崩す大きな効果があるのだ。
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