2018.08.22

課題は決定力不足。なでしこジャパン、
高倉監督の狙いは見えてきたか

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 アジア大会第2戦を迎えたなでしこジャパンは、ベトナムとの首位通過をかけて戦ったが、肩透かしの展開となった。

いつも以上に至るところに顔を出していた増矢理花 ベトナムはタイに3-2と接戦で勝利しており、選手たちはその粘り強さを警戒していた。しかし、フタを開けてみれば日本が初戦から入れ替えた7名を上回り、ベトナムはタイ戦の控えに回っていた全員を起用。大幅な戦力ダウンの布陣で日本戦へ臨んできた。実力差のある日本との全力対決を避け、体力、戦力を温存し、完全にノックアウトステージ初戦突破に照準を合わせた戦い方だった。

 日本も最終ラインの清水梨紗(日テレ・ベレーザ)、三宅史織(INAC神戸)の2枚と、ボランチの隅田凜(日テレ・ベレーザ)と左サイドに入った中島依美(INAC神戸)以外を入れ替え、結果として7ゴールを奪った。

 ベトナム戦を前に、「ゲームをすべてコントロールして大量得点で勝利をおさめたい」と話していた高倉麻子監督。ほぼ狙いどおりの展開であった。7ゴールも”大量得点”に当たるだろう。しかし、決定機を外す場面は相変わらず多かった。

「ストレス溜まる展開。自分たちのプレーの精度を上げていこうと後半(メンバーとシステムを)変えてみましたが、なかなか精度が上がらなかった」(高倉監督)

 後半には3バックを試して、攻撃の枚数を増やすなど試みたが、7-0というスコアにも指揮官の表情は冴えなかった。

 それでも、叩き出した7ゴールは、それぞれ意義深いものであったといえる。早い時間の先制点は、ここのところゴールから遠ざかっていた菅澤優衣香(浦和レッズレディース)で、待ち望んでいたゴールだった。