2018.07.05

スペインの知将がベルギー戦を分析。
「選手の相互理解は特筆に値した」

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 佐野美樹●写真 photo by Sano Miki

「ラ・レアルの試合以上に、胸がドキドキした。後半途中からは見ていられなくなるほどだった」

 ラ・レアルことスペインのレアル・ソシエダで20年間、強化部長やセカンドチーム監督などを務めたミケル・エチャリは、日本対ベルギー戦後、率直な感想を口にしている。

 エチャリは南アフリカW杯に挑んだ岡田ジャパン時代から、日本代表を見守り続けてきた。今や日本代表を語るとき、「私たち」という主語で話すほどだ。ロンドン五輪、ブラジルW杯、リオ五輪もスカウティングし、海外では誰よりも日本人選手の実力を把握している専門家のひとりといえるだろう。

「最後のコーナーキックを、日本は直接放り込むべきではなかった。飛び出したGKにキャッチされ、カウンターを受けた。もしショートコーナーにし、ボールを入れたときのプレーでフィニッシュする駆け引きがあったら……」

 エチャリは、分析に及ぶと冷静だった。

ベルギー戦で秀逸なポストワークを見せた大迫勇也「序盤、日本のプレースピードが目立った。果敢なハイプレスを行ない、攻撃的な姿勢を示した。香川真司がいきなり左足でシュートを打っているが、そこからは”敵陣で、得点するためにプレーする”というメッセージが伝わってきた。

 4-2-3-1が基本システムだが、長谷部誠が後ろ目で、柴崎岳が前目という意味では、4-1-4-1にも近い。グループリーグ1、2戦目と同じ先発メンバーで、攻守にバランスが取れており、最適なメンバーだった。