本田圭佑に追い風ピュー。日本代表27人から削られる4人は誰か? (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

 この中で最も若い中島(23歳)が外れた理由について、西野監督は「ポリバレント(多機能性)ではない」と述べた。しかし、原口、宇佐美、乾の3人に、中島を上回る多機能性はあるのだろうか。

 原口は左のみだ。ハリル時代、右でプレーしたこともあったが、出来はサッパリだった。多機能型ではない。宇佐美も同様。所属クラブでは、原口と左右の関係を築いているが、適性があるのは明らかに左。右サイドでタテに抜いて出る雰囲気は持ち合わせていない。対応力が最も高そうな柔軟性を備えるのは乾だが、彼にしても適性が高そうなのは左だ。右の本田を脅かす存在とまではいかない。

 宇佐美、乾を右に持ってくるなら、本田を右で使う方が収まりはいい。やはり左候補の3人の中から1人、落選者は出る。そう考えるのが自然だ。

 本田に押し出される格好になった久保だが、西野監督は、彼の選考に含みを残す言い方をした。所属するゲントがプレーオフを戦っていることを考慮して選ばなかったとのこと。状況によっては追加招集もあり得そうなムードだ。

 その場合、浅野と本田のどちらかが外れる可能性が出る。ガーナ戦にはどちらが先発し、好プレーを見せるか。その出来次第では追加招集の動きに拍車がかかる可能性もある。

 とはいえ、そうなったとしても本田が有利に映る。左利きであることがその最大の理由だ。今回、車屋紳太郎が選外に漏れたので、招集された27人の中で左利きは本田ただ1人。本田を外してしまえば皆無になる。チーム構成のバランスを考えたとき、これは好ましい話ではない。本田にはそうした意味でも追い風が吹いている。

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