ハリルよ、あなたは限界だ。
ベルギーと10回やっても1度も勝てない
強国ベルギーに0-1。スコアは1点差だが、これがラグビーなら、7-40とか、それぐらいの得点差になっていてもおかしくない内容だった。10回戦っても一度も勝てそうもない程のレベルの差が、両国の間には存在した。
0-1で済んだ理由は、日本が善戦したからではない。最終ラインの守備が堅かったからでも、前戦からのプレスがよくかかったからでもない。ベルギーが自国のファンの前で、弱者を相手にきれいに点を奪おうと、少々気取ったサッカーをしてくれたからに他ならない。
番狂わせの期待を抱けないサッカー。4日前、1-3で敗れたブラジル戦のときに抱いた印象と同じだ。日本代表に怠慢なプレーに走る選手はいなかった。勤勉、忠実、真面目をモットーに、全力を尽くして頑張った。しかし、それでも番狂わせを起こしそうなムードはなかった。限界を感じる。
ベルギー戦後、「このチームにすごく可能性を感じた」と胸を張ったハリルホジッチ監督 さらにいえば、だ。サッカーがつまらない。歴代の日本代表を振り返っても、これほど貧相な非娯楽的サッカーをするチームも珍しい。
いいサッカーをしても勝たなくては意味がない。日本のサッカー界には、こうした勝利至上主義が蔓延している。一方で面白いか否かという視点は軽視されてきた。勝ったときはそれでいいかもしれない。だが、負けたとき、例えばいま、この視点でサッカーに向き合うと、とりつく島がなくなる。
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