2017.10.27

なぜ五輪代表に森保一監督なのか。
技術委員長はコンセプトを語るべき

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by AFLO

 2020東京五輪を目指すU-23日本代表チームの監督に、森保一サンフレッチェ広島前監督の就任が発表されてからしばらく経つ。まだ就任の記者会見が行なわれていないせいもあるが、大きなニュースであるにもかかわらず、世の中の反応は鈍い。ハリルホジッチに厳しい目は注いでも、この決定には無反応。教訓は生かされていないようだ。

7月までサンフレッチェ広島を率いていた森保一U-23代表監督 ハリルホジッチを見ていると、あらためてサッカーにおける監督の重要性を痛感する。日本代表はアジア最終予選を突破。本大会出場を決め、ハリルホジッチも最低限のノルマを達成した。現状、成績面での誤算はいまのところ生じていない。だが一方で、想定外の出来事は多々起きている。唖然とさせられるシーンに頻繁に遭遇する。

 こうした過ちを繰り返さないためにはどうするべきか。しかし、その視点で森保監督就任報道を眺めると、同じ過ちが繰り返されそうで、もっと残念な気持ちに襲われる。

 ハリルホジッチが、協会が打ち出したコンセプトに従って招聘された監督なら筋は通る。違和感を抱くとすれば、その対象はコンセプトを提唱したサッカー協会になる。だが当時、招聘に動いた原博実前専務理事、霜田正浩前技術委員長の口から、そうした説明は一切、語られなかった。原・霜田コンビが連れてきた監督は、ザッケローニ、アギーレに続きこれが3人目になる。