評価を落とした香川真司と本田圭佑。ハリルホジッチ好みのアタッカー序列とは? (6ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki 佐野美樹●写真 photo by Sano Miki

 CF岡崎と1トップ下でコンビを組む相手には、香川より本田の方が適している。しかし、ハリルホジッチは本田を、1トップ下ではなく右で使う。オーストラリア戦以降、CFの座に岡崎ではなく大迫が座り続けることになった大きな理由だ。

 かつて大迫について「ゴールに積極的ではない」と、ネガティブな言葉を漏らしたハリルホジッチだが、いまその言葉は聞かれない。ボールの収まるCFとして大迫は確かに機能している。4-3-3の使用頻度がここにきて高まっている理由も、ポストプレーが得意なその存在と深く関係していると見る。

 一方、ハリル采配に賛同できないのは、大迫が台頭する直前、岡崎とポジションを争っていた金崎の処遇だ。所属の鹿島の試合で、交代を命じられてベンチに下がる際、石井正忠監督(当時)の握手を拒否したとされる事件が起きたのは去年の夏。それを問題視したハリルホジッチは、いまだ金崎の招集を見送っている。しかし、そこまでこだわる問題だろうか。逆に、ハリルホジッチの監督としての器が小さく見える。

 金崎はポストもできれば飛び込むこともできるいわば万能型。代表に欲しいCFだと思われるが、国内組<海外組の理屈がそこに介在しているのだとすれば、第2列のところで述べた小林悠の件と同様、ナンセンスだ。

 CFには調子のいい選手を使えという鉄則がある。該当者は積極的に試すべきだ。

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