熊谷紗希と新SBコンビの中村楓は、
なでしこ鉄壁の守備を築けるか (3ページ目)
日本がスコアを動かしたのは、エンドが変わった59分、高木から運ばれたボールを籾木結花(日テレ・ベレーザ)がつなぐ。横山久美(AC長野)が放ったシュートはGKの手を弾き、ポストを叩きながらのゴールとなった。
さらに終了間際には、途中から入った田中美南(日テレ・ベレーザ)のヘディングシュートが、左ポストに跳ね返されたところを横山が押し込んで、ダメ押しとなる2点目を挙げた。「あれはごっつぁん(ゴール)です」と横山は振り返る。
しかし、そのチャンスは横山自身が生み出していた。横山が仕掛けてゴール前に迫ったとき、相手DFが体を寄せてきた瞬間、シュートではなく右サイドに上がっていた中里優(日テレ・ベレーザ)に一押しでパス。結果的に中里の折り返しから、田中のシュートへとつながっていた。
この最後の一押しが出たことに横山の成長が見える。これまでの横山ならば、ほぼ90分間走って、前線からプレスをかけ続けた後の、あの一歩は出なかったに違いない。「それどころか、途中交代させられてましたよ」と横山自身も変化を感じている。
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