U-20W杯スペイン戦の敗戦は、
ヤングなでしこ世界一のための授業料

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 U-20ワールドカップ・グループBの首位攻防戦となった第2戦のスペイン。パスサッカースタイル同士の対決は0-1でスペインに軍配が上がった。

 スペインは日本にとって、因縁の相手だった。2014年、U-17女子代表は世界を制した。そこから今大会には8名がU-20女子代表として決戦の地に降り立っている。スペインは当時、グループステージ初戦と決勝で日本と戦い、いずれも日本に苦汁をなめさせられている。もちろんスペインもその際のメンバーが多く今大会に招集されている。日本に雪辱を果たすべく、スペインのモチベーションは高かった。

苦しい戦いのなかでも活路を見いだそうと奮闘した隅田凛苦しい戦いのなかでも活路を見いだそうと奮闘した隅田凛 日本封じとして、まずスペインが徹底していたのが素早いプレス。16時キックオフの暑さをものともせず、開始から球際へのアプローチが厳しかった。その対応に慌てた日本は、終始後手に回ってしまった。連係が効かなくなることで互いの距離が開き、サポートの出足も遅れる。まさに悪循環に陥ってしまっていた。

 なんとかゴールをこじ開けようと、スタメンに抜擢された西田明華(セレッソ大阪レディース)が遠目からシュートを放ち、籾木結花、長谷川唯、隅田凛の日テレ・ベレーザのコンビネーションでゴールを脅かす。それでも前半はどこかかみ合わずに終わってしまった。

1 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る