いつまでもあると思うなW杯出場。下降する日本「今そこにある危機」 (3ページ目)

  • text by Sportiva photo by Fujita Masato

浅田 今回の最終予選は来年の9月まで、丸1年かけて行なわれるでしょう。これはたぶん過去最長になるのですが、1年後というのは、どんなチームだって全然違うチームになるじゃないですか。日本が下降線で、他は上昇していると考えた場合、1年後にはさらに差が縮まっていたり、逆転している可能性さえある。

杉山 もっと言うと、下降線の話は去年のアジアカップから始まったのではなくて、へたをしたら南アフリカW杯の後あたりから始まっているわけです。本田圭佑、香川真司、岡崎慎司、長谷部誠といった同じようなメンバーでずっとやってきて、1メートルあったものが、すでにアジアカップの時点ではもう7~8cm沈んでいたんです。それが今さらに7~8cm沈み、1年後にはもっと沈んでいるのが確実だという話です。このままいくと、逆転されるギリギリのところがロシアW杯予選の最後のあたりで、もしかしたら今回はぎりぎりセーフかもしれないけど、その次のカタールは本当にヤバい。

浅田 UAEなんかは明らかにロンドン世代やその下の若い選手がチームの中心になっています。日本も下降線を止めるには若い選手が出てくるしかないわけですが、とりあえず今回の招集メンバーを見ると、リオ五輪代表から選ばれたのは大島僚太、浅野拓磨、追加招集の遠藤航の3人だけでした。

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