2012.02.04

【五輪代表】最大のヤマ場。シリア戦の勝負のカギと不安要素

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 赤木真二●撮影 photo by Akagi Shinji

5日のシリア戦を前に、ドーハで合宿を行ない調整をした五輪代表 ロンドン五輪アジア最終予選の大一番、日本対シリア戦が2月5日、ヨルダンの首都アンマンで行なわれる。

 昨年11月、東京・国立競技場で対戦したときには、日本が2対1で勝利した。しかし、日本は先制点を奪いながら、なかなか追加点が奪えず、一度はシリアに追いつかれている。その後、辛うじて勝ち越しはしたものの、決して楽な試合ではなかった。

 シリア国内の情勢不安により、第三国のヨルダンで行なわれることになった試合で、日本は勝てばロンドン五輪出場に大きく近づくが、負ければシリアにグループ首位の座を明け渡す。この”アンマン決戦”が、今予選最大のヤマ場になると見ていいだろう。

 ただし、前回の試合内容を見る限り、順当なら日本が負ける相手ではない。勝負のカギは、日本が勝手に自滅しないかどうか。つまり、得点すべきチャンスにきちんと決められるかどうか、に尽きる。あわやホームで引き分けという危機に直面した前回の対戦を踏まえて、山田直輝が言う。

「90分のうちに1点は失点してしまうものでもあると思うので、前の(攻撃的な)選手が2、3点と入れてあげないといけないなと思います」

 山田の言葉どおり、どんなに完璧に試合を進めていても、一瞬の”事故”で失点してしまうのがサッカーの怖さ。それを考えれば、ゴールを重ねて、たとえ事故による失点があっても、それが致命傷にならない状況を作っておくことが必要になる。

 前回のシリア戦では、得点こそ2点止まりだったが、組み立ての段階ではかなりの改善が見られた。狙いとするサイド攻撃が機能し、いくつかの決定機も作り出していた。その流れを継続させて、生まれたチャンスを確実に生かしたいところだ。

 だが、過去3試合と比べて、今回のシリア戦には決定的に異なる条件がひとつだけある。