【プロ野球】「史上最大の下剋上」を支えた男・岡田幸文 ロッテ育成初の一軍登録からゴールデングラブ賞を獲得するまで (2ページ目)
── その言葉どおり、翌2011年はレギュラーを奪取。打順は1番か2番で、育成選手として初めて全144試合に出場し、154安打を放って打率.267。さらに41盗塁もマークしました。
岡田 前年まで外野守備走塁コーチだった諸積兼司さんのアドバイスもあって、「1番打者としてヒットでも四球でも1試合2出塁以上、かつ1盗塁」をテーマに掲げていました。2011年は本多雄一選手(ソフトバンク)が60盗塁で盗塁王、2位が聖澤諒選手(楽天)の52盗塁でしたから。その2人は意識していました。
── 最近のセ・パ両リーグの盗塁王争いが30個前後で決着することが多い状況について、どう思いますか?
岡田 正直、最近は走りづらくなっています。投手のクイックや捕手の二塁送球のレベルが格段に上がり、なかなかスタートを切れないのが実情だと思います。当時と比較して、バッテリーの技術は相当に高くなっています。
── ちなみに、岡田さんが走りづらかった投手や捕手は誰だったのですか?
岡田 そのあたりは特に意識していませんでした。チームからは、いつでも走っていいという「グリーンライト」をもらっていました。だから逆に、盗塁しないとベンチから「何してるの?」というプレッシャーを感じることはありました。
── 2011年にはパ・リーグの外野手としてシーズン連続守備機会無失策359のNPB記録を樹立し、ゴールデングラブ賞を獲得。翌年も受賞するなど、「守備では絶対に負けない」という岡田さんの面目躍如です。
岡田 現役中、プレー中は無失策記録がどうのこうのとは考えません。とにかく飛んできた打球を捕ってアウトにしようと。それだけでしたね。
── それにしても「エリア66」は、イチローさんの「エリア51」にちなんだものですね。「残念、そこには岡田がいる」と、ロッテファンから表現されたことについてはいかがでしたか。
岡田 「エリア◯◯」というのは、もともと軍事的な防御面から派生した用語のようですし、熱烈なロッテファンからそのように表現していただいたのは本当にありがたいことでした。あの大声援は大きな力になりましたね。
岡田幸文(おかだ・よしふみ)/1984年7月6日生まれ。栃木県出身。作新学院から日本大に進むも、左ヒジのケガにより中退。その後、全足利クラブでプレーし、2008年育成ドラフト6位でロッテに入団。10年に球団初の育成出身での一軍登録を果たすと、11年は全試合に出場しゴールデングラブ賞を獲得。プロ初打席から1773打席連続本塁打なしの新記録を打ち立てるも、圧倒的な守備力と走塁でチームに貢献した。18年限りで現役を引退し、その後はBCリーグ栃木のコーチ、21年から4年間は楽天のコーチを務めた
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