オリックス宮城大弥の勝ち星が伸びない理由を星野伸之が分析 後半戦のカギを握る投手も語った (3ページ目)
シーズン途中から加入した岩嵜翔もすごく今頑張っていますし、才木海翔も波がありながらも頑張っているなと。一軍に戻ってきた山﨑颯一郎も、前半戦最後のロッテ戦で連日投げて無失点に抑えました。颯一郎が勝ちパターンに入ってきてくれたら頼もしいんですけどね。
心配なのは、九里がけっこうな球数を投げているので、夏場に入ってきて疲れが大丈夫なのかなということ。曽谷は援護点をもらえているほうですし、引き続き打線とうまくかみ合っていけばいいですね。
――7月16日の楽天戦では、田嶋大樹投手が今季2度目の完封勝利を挙げました。
星野 東に加え、田嶋はキーマンになるでしょうね。一時は出場選手登録を抹消していたので、オールスターゲーム後に昇格させて投げさせ、それまでは髙島泰都を先発ローテーションに入れることもあるかな?と見ていましたが、結局は田嶋を投げさせていいピッチングをしました。
オールスターゲーム後は先発ローテーションを変えていくと思いますが、前半戦の最後にいいピッチングをした田嶋と東をどうするか、ここまで3試合に先発させているドラフト2位ルーキーの寺西成騎をどうするか。ファームにいる椋木蓮や佐藤一磨らの抜擢はあるか。宮城が勝ちを拾っていけるかどうかも含め、ポイントになってくると思います。
(後編:岸田護監督の采配の特徴 投手起用に長けた一方、課題は?>>)
【プロフィール】
星野伸之(ほしの・のぶゆき)
1983年、旭川工業高校からドラフト5位で阪急ブレーブスに入団。1987年にリーグ1位の6完封を記録して11勝を挙げる活躍。以降1997年まで11年連続で2桁勝利を挙げ、1995年、96年のリーグ制覇にエースとして大きく貢献。2000年にFA権を行使して阪神タイガースに移籍。通算勝利数は176勝、2000三振を奪っている。2002年に現役を引退し、2006年から09年まで阪神の二軍投手コーチを務め、2010年から17年までオリックスで投手コーチを務めた。2018年からは野球解説者などで活躍している。
著者プロフィール
浜田哲男 (はまだ・てつお)
千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。
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