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オリックス宮城大弥の勝ち星が伸びない理由を星野伸之が分析 後半戦のカギを握る投手も語った (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

――ピッチング自体はいかがですか?

星野 強いて気になる点を挙げるなら、少しクロスファイヤー(利き腕と対角線上のコースに投げ込む真っ直ぐ)が甘い時があるのですが、それでもバッターの手が出ない場面もけっこう見られますし、ボール自体が悪いわけではありません。今年から背番号「18」をつけているので、自分のなかでハードルを上げているのかもしれませんし、それが多少の力みにつながっている可能性もあります。特にチームの負けが込んでいる時は「自分が勝たなきゃ」という気持ちも強いでしょうしね。

――前半戦の最後は、最下位のロッテに3連敗するなどチームの状態が落ち気味でした。後半戦で巻き返し、オリックスが優勝戦線に踏みとどまるためには、宮城投手の勝ち星が伸びていかないと厳しそうですね。

星野 それは間違いないです。ただ、勝ち星は伸ばせなくても、継続して長いイニングを投げてくれているんですよね。今はそれでいいんじゃないのかなと。勝負どころはまだまだ先にあるわけですし、これからさらに暑くなっていくなかで、リリーフの負担を減らしてくれているのは大きいです。

【投手陣のキーマンは?】

――宮城投手以外の先発ピッチャー陣はいかがですか?

星野 曽谷龍平、九里亜蓮はある程度計算できるので、彼ら以外のピッチャーがカギになると思います。期待しているのは東晃平です。6月29日の楽天戦で2回途中4失点とよくなかったので、7月10日の苦手なソフトバンク戦の登板で巻き返せるか注目していましたが、5回無失点と好投しました。チームも勝ちましたし、東にとっても非常に大きな試合だったなと思います。

――現在、東投手は1勝2敗ですが、勝ちがついてくるとチームも乗っていきそうですね。

星野 そうですね。先発に勝ちがつかなくなってくるとリリーフが苦しくなります。ただ、リリーフのやりくりは非常ににうまくやれていると思います。今年は古田島成龍の状態があまりよくないのですが、山岡泰輔が火消しの場面でいい働きをしています。現在は調整とリフレッシュを兼ねてファームにいますが、ルイス・ぺルドモ、アンドレス・マチャドも含めてリリーフの形はある程度見えてきました。

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