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高木豊の「セ・リーグ助っ人通信簿」2024年シーズン 4段階で最高評価・低評価だったのは?

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

高木豊「2024年の助っ人通信簿」 

セ・リーグ編

 プロ野球においてチーム浮沈のカギを握る助っ人外国人。2025年シーズンに向けて補強も進んでいるが、その前に昨季の外国人選手たちの活躍や、オフの動きを振り返っておきたい。

 かつて大洋(現DeNA)で活躍し、現在は野球解説者やYouTubeでも活動する高木豊氏に、まずはセ・リーグ各球団の主な助っ人たちの貢献度を【◎、〇、△、×】の4段階で評価してもらった。

(※)一軍での出場がない選手、出場試合数が少ない選手に対するコメントは省略(成績のみ掲載)しているが、評価の対象。育成選手は評価の対象外。中日のダヤン・ビシエドは日本人枠の扱いだが、評価の対象とした。

2024年のセ・リーグ首位打者、DeNAのオースティン photo by Sankei Visual2024年のセ・リーグ首位打者、DeNAのオースティン photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る

◆巨人【野手〇/投手〇】

 4年ぶりのリーグ優勝を達成した巨人は、投打で助っ人たちが及第点の活躍を見せた。5月に加入したエリエ・ヘルナンデスは、左手首骨折で離脱するまで打線を牽引。また、アルバルト・バルドナードとカイル・ケラーは50試合以上に登板するなどブルペン陣を支えた。

「エルナンデスはチームの流れを変えましたよね。骨折して離脱してしまうまでは打線で機能していましたし、相手からすると怖い存在だったと思います。彼があのタイミングで入ってこなかったら巨人の優勝はなかったかもしれません。

 ココ・モンテス(退団→タンパベイ・レイズとマイナー契約)は、個人的な働きは△の評価です。本業の内野手ではなく外野に回されたのは不運でしたが、少々パワー不足かなと。ヘルナンデスと似たタイプのバッターなので、どうしても比較されますし、少しつらかったですね。

 フォスター・グリフィンは途中からローテーションを守りましたし、ゲームを作りました。崩れる時もありましたが、それほど悪いイメージはありませんし、もう少し勝っていてもおかしくない投球内容でした。ただ、点が取れなかったのでピッチャー陣は苦しかったと思います。
 
 ケラーは8回など大事な場面でいい働きをしていましたし、シーズン終盤は彼がいなかったらどうなっていたか、というくらい貢献しました。バルドナードもいないと困る存在でしたが、フォアボールを出して乱れるケースがあるので、もう少し安定感がほしかったなと。シーズン終盤は息切れしていましたが、60試合近く投げていましたから、よく投げたと言っていいと思います。

【主な助っ人外国人の成績】

(野)エルナンデス 56試合 打率.294 8本塁打 30打点 出塁率.346 OPS.798

(野)モンテス<退団→タンパベイ・レイズとマイナー契約> 46試合 打率.272 1本塁打 14打点 出塁率.308 OPS.699

(投)グリフィン 20試合 6勝4敗 防御率3.01

(投)ケラー 52試合 2勝2敗20ホールド1セーブ 防御率1.53

(投)バルドナード 58試合 2勝3敗26ホールド9セーブ 防御率2.44

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著者プロフィール

  • 浜田哲男

    浜田哲男 (はまだ・てつお)

    千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。

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