鍵谷陽平が明かす大谷翔平とコンビニに行った時の忘れられないひと言 誕生日にケーキをプレゼントしたら... (2ページ目)
── 何か覚えている大谷選手のエピソードはありますか?
鍵谷 覚えているのは、遠征先でコンビニに行ったことですね。翔平は注目されているし、出待ちのファンもいたりして、外に出られないんですよ。それを案じて、栗山(英樹)監督からは「頼むね、翔平のこと。面倒見てやって。何もわからないから」と言われていたんです。
たしかロッテ戦だったので幕張に宿泊していて、翔平が「コンビニに行きたいんですけど、どこにあるかわからないし、どう行けばいいかわからないんで、鍵谷さん、一緒に行きましょう」と言うので、「わかった、いいよ」と。ただ、正面から出ると出待ちのファンがいると思って、「このホテルは2階から通路を渡って降りれば、ファンに会わずに行けるから大丈夫だよ」と言うと、翔平は何て言ったと思います?
── え、なんだろう?
鍵谷 あいつ「いいSPですね」って(笑)。「うるせえ!」って返しましたけど。それは今でもめちゃくちゃ覚えています。翔平って、茶目っ気があるんですよ。ただ当時から、「世界一の選手になるためにどうすればいいか」ということを逆算してやっていたように思います。食事に誘っても「ウエイトがあるので行けません」と......。それにデカいし目立つので、外に出ると「あっ、大谷だ!」となる。おそらく、すごくストレスになっていたのかもしれないですね。
【大谷翔平がコンビニで買ったもの】
── ちなみに、コンビニで大谷選手は何を買ったのか覚えていますか?
鍵谷 クレープですね。甘いものが好きだったので。1年目、2年目の頃は、中島(卓也)の車に僕と翔平がよく乗せてもらっていて、帰りに「コンビニ寄ってく?」と聞くと、「いいっすね」みたいな感じで、甘いものを買ったりしていました。でも、3年目あたりからやめていましたね。
── 甘いもの断ちですか?
鍵谷 「いま食べられないので、僕はいらないです」と。ある日、「翔平、今日誕生日だろ?」って、コンビニに寄ってケーキを買ってあげたら、「僕、食べられないのでいらないです」ってふつうに断られました(笑)。「あっ、そうか。ごめん」って。ファイターズが優勝するちょっと前の、本格的に二刀流が始まったぐらいのタイミングだったと思います。
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