【日本シリーズ2024】「これぞエースのピッチング!」 森福允彦が語った東克樹とスチュワートの違い (2ページ目)
── ソフトバンク先発のスチュワート投手のピッチングはどうでしたか。
森福 4回を投げて、失点こそ初回の1点のみでしたが、四球でピンチを招くなど、ストライクとボールがはっきりしていました。あれだと野手はリズムに乗れないですし、攻撃にも影響を与えてしまうという判断で、小久保裕紀監督はスパッと交代したのだと思います。
── 5回からスチュアート投手に代わり、大津亮介投手がマウンドに上がりました。先頭の桑原選手にいきなりホームランを浴び、さらに筒香嘉智選手の犠牲フライで2点を奪われました。
森福 大津投手にとっては初めての日本シリーズというか、CSでも投げていない。もちろんしっかり準備はしていたと思うのですが、緊張感もあったと思いますし、しかも打席には初回に二塁打を打って、守備でもダイビングキャッチのビッグプレーをしている桑原選手。勢いに飲まれた部分はあったかもしれないですね。
── 大津投手はもともとリリーフとして活躍していましたが、今季は先発として投げています。久しぶりのリリーフ登板でしたが、その影響は感じましたか。
森福 リリーフで登板したことよりも、短期決戦で初めて投げることのほうが大きかったと思います。CSを経験していれば、また違った感覚で投げることができたと思うのですが、初登板が日本シリーズの、しかも同点の場面というのは、リリーフの経験があるとはいえ簡単な登板ではなかった。ただ小久保監督としては、流れを変えてほしい、勢いを持ってきてほしいという思いで大津投手を起用したはずですし、それだけの信頼があったということです。
【第4戦のカギは山川穂高】
── 敗れはしましたが、ソフトバンクは大津投手をはじめ日本シリーズ初登板のピッチャーが多かった。そこに関しては、今後の戦いにつながっていきそうですか。
森福 それはあります。岩井俊介投手はひとつ四球を与えましたがしっかり押し込めていましたし、前田純投手は2イニングを無安打無失点に抑えました。この先、どんな展開になるかわかりませんが、日本シリーズを経験したというのは大きな武器になります。そこは収穫だったと思います。
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