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ベイスターズ小園健太が「退寮する日が怖い」と語るファーム施設「DOCK」の魅力 (2ページ目)

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi

 入来コーチとしても指導者として「何とかしたい」という気持ちでいる。この才能溢れる若きピッチャーを一軍に送り出さなければいけない。

 以前、小園はルーキー時代から密にコミュニケーションを取ってきた東野峻ファーム投手アシスタントコーチを「お父さんのような人」と語っていたが、では入来コーチはどんな人なのか。

「やっぱりお父さんですね。お父さんがふたりいるんですよ」

 そう言うと小園は笑みを見せた。

「入来コーチは本当に熱い方で、自分に対して愛情と厳しさを持って親身にぶつかってくださるので本当に感謝しています。いい時はもちろん、悪いピッチングをした時でも『一緒に頑張っていこうな』と声をかけていただき、前を向くことができています。だからこそ、期待に応えたいですよね」

【初めてDOCKに来た時の衝撃】

 プロ3年目、結果を出したいという思いに駆られながらも、足元を見て日々の生活をしている。その拠点となっているのが、選手寮が併設されたファーム施設『DOCK OF BAYSTARS YOKOSUKA(以下、DOCK)』だ。

 約3年前、初めてDOCKに来た時の衝撃を小園は忘れられない。

「驚いたのは、室内練習場の広さですよね。初めて見たプロの室内練習場は本当に広くて、こういうところでこれから練習するんだって興奮したのを思い出します」

 学生時代はまったく違う環境。とくにDeNAは最新のトレーニング施設に加え、R&Dグループ(データ分析、および最新テクノロジーを駆使しチーム戦略の企画、実行を担う部署)が常駐しており、日々データと向き合う生活をしている。

「自分としては、データは非常に役に立っている感覚があります。ボールの回転数や軌道など、自分の感覚とのズレというのがけっこうあって、修正という意味では重要だと思っています。動作解析も自分にフィードバックされる部分が大きいですし、やはり理解しているのと理解していないのでは随分違うと思いますね。そこはアマチュア時代とは異なるアプローチで自分を見ることができています。ただすべてを活用しきれているのかといえば、なかなか難しいところもあると思います」

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