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DeNAのドラ1ルーキー・松尾汐恩の大胆不敵「プロのボールに慣れてきた。3年後のWBCを目指したい」 (2ページ目)

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi
  • photo by Koike Yoshihiro

 ここまでファームではキャッチャーとして濵口遥大をはじめ東克樹、今永昇太、大貫晋一といった一軍ローテーションのピッチャーのボールを受けてきたが、一線級の投手たちとバッテリーを組んで何を感じたのだろうか。

「素直にすごいなと思いました。ボールの質はもちろん、たとえばマウンドさばきであったり、一つひとつの間(ま)の取り方であったり、細かいところまで目が行き届いているなって」

【濵口遥大も認めた捕手能力】

 3月28日の日本ハム戦では、濵口と組み5回、被安打2、無失点で収め、いいリードを見せた。

「濵口さんとは話し合って、とにかく真っすぐで押せる場面は押していこうって。あとはいかに変化球を生かしていくのか。その日、濵口さんの一番いいボールや部分はどこなのか、そればかり考えていましたね」

 松尾のキャッチャーとしての指針は、ピッチャーにいかに気持ちよく、その日一番いいボールを投げてもらえるか。実際に組んだ濵口は、若きキャッチャーである松尾を以下のように評している。

「しっかり意図を持った配球をしてくれましたし、落ち着いてキャッチャーの務めを果たしてくれましたね。受け身に入らず、自分の欲しいボールをどんどん発信してくれて、いいコミュニケーションがとれたと思います。臆することなく接してくれて、こっちとしてもありがたかったですし、なかなか高卒ルーキーではああはできない。キャッチングも悪くないですし、これからが楽しみですね」

 これからキャッチャーとしてどんな成長をしてくれるのか期待せずにはいられない。

 またバッティングにおいても才能の片鱗を見せている。高校通算38本塁打のパンチ力。キャンプ前には「勝負強さと広角に打てることをアピールしたい」と語っていたが、4月7日のヤクルト戦では4安打。4月17日現在、12試合に出場し打率.333(39打数13安打)、打点7と、ファームでトップランクの数字を残している。

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