「こんな気持ちではファンにも失礼だ」杉谷拳士はエスコンフィールドで気づいた「中途半端な自分」に引退を決意した (3ページ目)
──そうだったんですね。では最後にそんな夢を一緒に実現させるべく、何かに挑戦してみたいと考えている子どもたちに向かってメッセージをいただけますか。
杉谷 僕はオーストラリアで挑戦したことによって人生が変わりました。人生を変えるのは一瞬のことだと思うし、その一瞬はどこにあるかはわからない。だけど、その一瞬をつかむために失敗してもいいので前進をしてもらいたい。そしてもし目指すべき目的が見つかったら、考えていてもしょうがないのですぐにアクションを起こしてもらいたい。思い立ったらすぐ行動。失敗を恐れず勇気をもって挑戦してください!
杉谷拳士(すぎや・けんし)
1991年2月4日生まれ。東京都出身。右投両打。身長173cm、体重78kg。帝京高校時代は春夏通算で3度、甲子園に出場。2008年、ドラフト6位で北海道日本ハムファイターズに入団。2010年に、イースタン・リーグで年間133安打を放ち、同リーグのシーズン安打記録を樹立(当時)。2019年には、NPB史上19人目となる1試合での両打席本塁打を記録。ユーティリティプレーヤー、またムードメーカーとして存在感を発揮した。西武ドームでの"イジリアナウンス"、「リアル野球BAN」の出演も話題に。2022年、「前進会見」を行ない、14年間にわたるプロ野球選手生活に別れを告げた。現在はテレビ番組の出演やプロ野球の取材・レポートで活躍中。
著者プロフィール
石塚 隆 (いしづか・たかし)
フリーランスライター。1972年生まれ。神奈川県川崎市出身、現在は鎌倉在住。『Sportiva』をはじめ『Number』『週刊ベースボール』『集英社オンライン』『週刊プレイボーイ』など、スポーツを中心に、政治、経済、サブカルチャーなど多岐にわたるジャンルで寄稿している。趣味はサーフィン、トレイルランニング
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