高木豊のパ・リーグ新助っ人診断。唯一の「×評価」だった球団は? (4ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Kyodo News

日本ハム【△】

《新外国人助っ人》

●コディ・ポンセ(投手:右投げ)

●ジョン・ガント(投手:右投げ)

●アリスメンディ・アルカンタラ(内野手:両打ち)

●レナート・ヌニエス(内野手:右打ち)

※取材時点でガントは一軍での出場がないため、評価を省略。

「ポンセは、巨人のシューメーカーや阪神のケラーなどと比べるとボールの質がワンランク落ちますし、球持ちが悪いです。同じ力で150kmの球を投げても、ポンセの場合は手投げなので遅く感じるはずです。膝がグッと前方に乗っていかないですし、『ちょっとこれは打たれるかな』という印象です。

 シューメーカーはボール球で誘ったりもするんですが、ポンセの場合はストライクゾーンだけで勝負してしまう。アメリカンスタイルだなと思いますけど、そのあたりを日本のスタイルに変えていかないと、なかなか厳しいでしょう。

 アルカンタラは左打席では割と打っている一方、右打席ではほとんど打てていませんでした。外国人選手にしては背が低く線が細いということも含めて気がかりでしたが、右打席でもホームランを打つなど徐々に慣れてきたようですね。二遊間を守れる日本人選手が減っているので、彼は貴重だと思います。

 ヌニエスは打率が低く、ホームランも出ていないなど力を発揮できていませんが、実力はあると思います。佐々木朗希が8回完全投球をした試合で、ヌニエスが佐々木朗の1球目の真っ直ぐを見逃したんです。

『やはり見極めてから打つんだな』と思ったら、次の真っ直ぐをレフトへ大きな打球を打ちました。アウトにはなったんですが、他の打者が空振りしたり、ファールにするのがやっとのところを、あの佐々木の160km超えの球を1球でコンタクトした。やはりメジャーでああいうボールを見てるんですね。日本の投手に慣れれば、打てる打者だと思います。

 外国人選手は、いかに日本の野球に早く慣れるか、順応できるかがポイントです。その働きぶりがチームの順位に関わることも多いですし、頑張ってほしいですね」

(セ・リーグ編:阪神の守護神として期待されていた投手の課題も指摘>>)

元プロ野球選手のYouTuberのパイオニア

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