広島・小園海斗「正直、怖さはある」。不動の遊撃手へ2年目の不振や自身の課題を語った (2ページ目)

  • 前原淳●文 text by Maehara Jun
  • photo by Koike Yoshihiro

── 昨年、遊撃のレギュラーとして113試合に出場しました。

「すごくいい経験をさせていただきました。とくに守備は自分ひとりのことだけではなく、チームの勝敗につながる。そこは強く感じました」

── 遊撃は"花形のポジション"と言われる、大事なポジションです。

「そうですね。プレッシャーしかないですけど、『気にせず思いきってやれよ』と言ってくれるので、背中を押してもらいながらやれている感じです。ベンチでも声をかけてもらっていますし、自分もそういう選手になっていけるようにやっていきたいです」

二軍スタートが逆によかった

── 1年目は高卒新人で開幕一軍入りして58試合に出場しましたが、2年目はわずか3試合の出場にとどまりました。入団から2年目までを振り返って、何か感じることはありますか。

「自分なりに考えてやっていたとは思うんです。準備もしていましたけど、考え方が甘かったのかなと。しっかり頭を整理して......というのが全然できていなかった。1、2年目ではなかなか難しいことですけど、もっとできたという感覚はあります。2年目の終盤あたりからちょっとずつできるようになってきたのかなと」

── 昨年の春季キャンプは一軍ではなく二軍スタートでした。オープン戦に入っても一軍に呼ばれないなど、不遇とも言える時間だったように感じます。

「もちろん悔しかったです。でも、チャンスがないとは思っていませんでした。結果を出していれば、(一軍に)呼んでもらえると思っていたので、そこまで悪くは考えていませんでした。最終的にこうやって数字を残せたので、結果オーライではないですけど、逆によかったのかなと。自分自身のことを考える時間が多くとれましたから」

── ウエスタンリーグで結果を残し、4月22日に一軍に昇格。新型コロナウイルス感染で一時離脱する期間もありましたが、最終的にレギュラーに定着しました。昨年の成績についてはどうとらえていますか。

「もちろん、すべてに満足はしていません。ただ成績(数字)については、多少意識することはありますが、そこまで大きく考えていません。結果を気にして消極的になったりするのが好きじゃないので。今シーズンについては、正直『どうかな』『怖いな』という気持ちはありますが、受け身にならないことが大事だと思っています。ショートでスタメンを勝ちとれるように、まずはそこだと思います」

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