宮本慎也が明かすヤクルトのショート問題。廣岡大志が定着せずの理由や期待の選手は? (2ページ目)

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Sankei Visual

──西浦選手もそうですが、調子がいい時と悪い時の波が激しい印象もあります。

「ある程度守備がよければ、打撃が悪くても目をつむることができるんですが......。僕がヘッドコーチに就任した際も、『廣岡を何とかモノにしたい』と、当時の小川(淳司)監督にも伝えて2018年のシーズンは廣岡でスタートしたんですが、すぐに打てない時期がきた。翌年も、グッといかないといけない時に、もたついてしまいました。そこで西浦がショートに固定されかけたものの、2019年シーズンにケガで離脱するなど体の強さが足りなかったですね。

 選手は、調子がいい時だけ起用をしてもらったらそれなりの数字を残せると思います。しかしレギュラーの選手は、調子が悪い時にいかに短期間で状態を戻すか、調子が悪いなりにどうチームに貢献するかが大事になります。調子の波を小さくするには、それだけの体力と技術が必要なんです」

──結果としては、両選手ともレギュラーを掴むまでには至らず、廣岡選手は巨人にトレードとなりました。

「西浦に関しては、2、3年にわたって多くのチャンスをもらいながらレギュラーを掴めなかったとなると、少し厳しいかもしれませんが、『難しいかな』という見方になってしまいます。今後は、よっぽどのことがない限りチャンスはもらえない、という意識でやらないといけないと思います」

──コーチ時代に、トレードやFAなどで選手を補強する、といったことをフロントに要望したことなどはありましたか?

「立場上、球団に要望としては言えませんでしたが、中日の根尾(昂)は獲得したかったですね。2018年のドラフト会議ではヤクルトも1位指名しましたが、4球団競合の末に抽選で外れてしまい悔しかったです」

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