2020.12.28

ソフトバンクとドラフトの面白い法則。
1位を外せば2位と育成が大当たり⁉

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • photo by Koike Yoshihiro

 ソフトバンクは日本シリーズ4連覇するほど強いのに、ドラフト1位で今年働いた選手は東浜巨(2012年ドラフト1位)ぐらい。育成出身選手は、千賀滉大、石川柊太、甲斐拓也、周東佑京など、次々に活躍しているが......。

 ソフトバンクのドラフトでまず頭に浮かぶのが、ここ数年は「1位指名」した選手と縁がないということだ。つまり、最初の「入札」で指名した選手が他球団と重複し、クジに敗れて獲り逃す......。

 2017年から今年のドラフトまで、4年連続で1位指名した選手を抽選で外している。そんなソフトバンクのドラフトをよくよく調べてみると、ある面白い"法則"と呼べそうな事実を見つけた。

 1位指名を外した年は、必ず2位でチームの屋台骨を支えることになる"逸材"を獲得しており、さらに育成ドラフトでものちにアッと驚く選手を指名しているのである。

ソフトバンクの守護神・森唯斗は2013年にドラフト2位で指名され入団したソフトバンクの守護神・森唯斗は2013年にドラフト2位で指名され入団した  斎藤佑樹(早稲田大→日本ハム)を外した2010年は、2位で柳田悠岐を獲り、育成ドラフトでも千賀、甲斐、さらに今シーズン故障した今宮健太の代役として奮闘した牧原大成も指名している。

 松井裕樹(桐光学園→楽天)、外れ1位で杉浦稔大(国学院大→ヤクルト/現・日本ハム)を逃した2013年は、2位で森唯斗、育成で石川柊太を獲得した。森はセットアッパーから絶対的守護神となり、石川も今季11勝をマークし最多勝に輝くなど、チームになくてはならない存在になった。

 2017年は、清宮幸太郎(早稲田実業→日本ハム)、安田尚憲(履正社→ロッテ)の高校生スラッガーを次々と外し、ならば......と路線を変更して本格派右腕の馬場皐輔(仙台大→阪神)を指名するも3連敗。それでも2位で高橋礼をしっかりと指名している。

 また育成でも、ここまで一軍で10勝を挙げている左腕の大竹耕太郎に、今季ウエスタンリーグで本塁打王と打点王の二冠に輝いた次代の大砲候補・砂川リチャード。さらに、今季パ・リーグの盗塁王を獲得した周東もこの年の育成選手だ。