ロッテが起こした応援革命。王貞治が激怒した桜吹雪の演出秘話 (5ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

――横山さんにとって、応援やファンサービスとはどういうものですか?

「保育園や小学校の運動会にしろ、高校や大学の野球にしろ、応援はなくてはならないエンターテインメントであり文化です。今は新型コロナウイルスの影響もあって拍手での応援が見直され、プロ野球のスタンドも1970年前半の雰囲気に戻っていますね。コロナ収束後も『このままでいい』となるか、『元に戻そう』となるかはわかりませんが、一つの転換期が来た感じがします。

 ファンサービスは、いつでもファン目線じゃないといけない。昔、ロッテの名物ウグイス嬢になった谷保(恵美)さんと『どうしたらお客さんは楽しいのか。気持ちよく試合を見られるのか』と、アナウンスに関して語り合ったこともあります。独りよがりではダメ。球場がガラガラだったころを経験している僕らからすれば、お客さんがいることが当たり前ではないですから」

【プロフィール】
■横山健一(よこやま・けんいち)
1963年生まれ。東京都出身。ロッテオリオンズ内野応援団を経て、1986年にロッテ本社に入社。1993年~2015年は千葉ロッテマリーンズ球団職員(スタジアム部部長など歴任)。2018年~2019年は日本プロ野球OBクラブ事業部部長を務めた。

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