球場で流しそうめん、金田正一伝説。
元ロッテ応援団員が明かすトンデモ話 (3ページ目)
――川崎球場といえば、多くの逸話が残っています。観客が球場で「流しそうめん」をやっていた光景も有名ですね。
「僕も何回か出たことがあるのですが、『プロ野球珍プレー・好プレー大賞』(フジテレビ系)の影響が大きいですよね。番組で『川崎球場は人がいない』とか、『カップルがイチャイチャしている』といった映像を流すので、目立ちたがり屋が球場に麻雀卓や七輪を持ち込んだり、わざとスタンドでキャッチボールするようになったんです。流しそうめんはその一種。僕は『(野球も見てないで)何しに来てんだ、この野郎!』と、それらをとがめる立場でした」
――逸話といえば、やはり金田正一さんは外せません。金田さんがロッテオリオンズの監督だった時、選手たちが自主トレをしている球場にヘリコプターで現われたという話は本当ですか?
「その件は、今年の8月22日にマリンスタジアムで開催された球団設立70周年の記念試合(70周年チャンピオンシリーズ)で、有藤(通世)さん、山崎(裕之)さん、村田(兆治)さんとも話したのですが、本当みたいですね。金田さんはスーパースターで、分単位でタレント活動もしていたらしく、ヘリコプターを使わざるを得ないくらい時間がなかったそうです」
――ヘリコプターで降りてくるって、ものすごいシーンですよね。
「ビックリしちゃいますよね(笑)。山崎さんには何回か『本当なんですか?』と確認したんですが、『ヘリから金田さんが降りてきた時はビックリした』と言っていました。それぐらいの方だったんですよ。今は、金田さんのような人はいませんね」
――ほかに、知っている金田さんの伝説はありますか
「冒頭でも触れましたが、1973年に金田さんがロッテオリオンズの監督に就任したとたんに、ガラガラだった球場が超満員になったんです。みんなが金田さん目当てで球場に来ていた。その年、前期優勝がかかった試合が神宮球場であったのですが、超満員。当時のパ・リーグからすれば考えられないことです」
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