2020.01.02

村上、清宮、安田は本物のスラッガーか。
門田博光がこだわりの大診断

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • photo by Koike Yoshihiro

昨季、イースタンリーグで本塁打王、打点王の二冠に輝いたロッテ・安田尚憲安田尚憲(ロッテ)

 この選手も体が大きい(188センチ、95キロ)ね。ただ、昨年のオープン戦の時は大きさを感じなかった。打席でも構えが小さくて、バットも短く見えた。時期的に一軍に入るかどうかというところで、結果を求めるためにそのような打ち方になったのか。詳しくはわからないけど、あの時の打ち方は迫力がなかった。

 でもシーズンでは、二軍でホームラン王を獲ったり、ZOZOマリンで特大のホームランを打ったり、春先と違って雰囲気のある構えになっていたし、しっかりスイングできる選手になっていた。

 これだけの体とパワーを持った選手なんで、ファウルで逃げるようなスイングをするんじゃなくて、「この球は絶対に逃さん」というスイングを普段から心がけてほしい。

 僕なんかは、状況にもよりましたが、難しい球は見逃しでもいいと割り切って打席に入っていました。下手に打ちにいってしまうと、フォームを崩してしまうんです。狙っていたのは、真ん中から内。そこに来たら「絶対に逃さん」という待ち方でした。

 安田は、高校の時から逆方向(レフト方向)にも打てていたということやけど、若いカウントから逆方向に合わせるバッティングは絶対にしてほしくない。これだけの素質を持っとるんやから、ホームランを打つことに固執してほしい。

 少し気になるのは、いいスイングの時もややターンが早いところ。球をとらえて、そこからもうひとつバットとボールが接地している時間を長くできたらね。腕を伸ばしきったところでターンできたら、もっと打球は飛ぶ。

 僕は大きい選手や外国人に対抗するために、「前を大きく」というのを常に考えていた。昨年、巨人の坂本勇人が前を大きくしたスイングになって、飛距離が伸びた。安田もそのスイングができたら、もっと楽しみが広がる。

 それと、打つ時にピッチャーから見て、背番号が見えるぐらいまで体をねじってもいいなかと思います。今はそういう形はよくないというのが主流になっているみたいだけど、僕は逆。ねじりを入れることで、ボールが飛ばせるというのは間違いないんです。