広島1強を止めるセのドラフト戦略。中日は根尾を捕手で獲得すべき!? (4ページ目)

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

●横浜DeNAベイスターズ

 昨年の日本シリーズでの戦いぶりを見れば、Aクラスはおろか、優勝候補に挙げた評論家の方もいたに違いない。筒香嘉智という主砲がいて、投手陣も昨年2ケタを挙げた今永昇太、濱口遥大など、若手が急成長。戦力の充実ぶりが目立っていた。

 しかし......期待された石田健、今永、濱口が精彩を欠き、絶対的守護神・山崎康晃もセーブ数こそ挙げているが防御率は2点台後半と苦しんだ。現在11勝のルーキー・東克樹がいなかったらと思うとゾッとする。

 近年のDeNAのドラフト傾向を見ると、ドラフト上位は即戦力、とくに投手に集中している。こういう時は「徹底すること」が大事だと思う。ならば今年も即戦力投手。しかも「頑丈そうな投手」を狙いたい。

 そうなると1位は松本航(わたる/日本体育大/右投右打)か甲斐野央(かいの・ひろし/東洋大/右投右打)のどちらかを獲りたいところ。ともにリーグ戦では絶対的エースとして活躍し、球のキレ、スピードはすでにプロのレベルにある。

 そして2位で中村稔弥(としや/亜細亜大/左投左打)か河端優馬(青山学院大/右投左打)の東都勢を。中村は先日行なわれた試合で東洋大のドラフト候補・上茶谷大河(かみちゃたに・たいが/右投右打)と投げ合い、2失点完投勝利。自己最多となる14奪三振の好投を見せた。各球団のスカウトも「タフな投手」と口を揃えるなど、スタミナ抜群の投手だ。

 一方、河端優馬は東都の2部リーグながら、最速151キロを誇る本格派右腕。今秋のリーグ戦はここまで3試合連続完封と絶好調。まだまだ伸びる逸材と見る。

 また3位あたりで泉圭輔(金沢星稜大/右投右打)を獲得できれば万々歳。全国では無名だが、187センチの長身から投げ下ろす140キロ台後半のストレートは迫力十分。経験不足は否めないが、1年間ファームでみっちり鍛えて経験を積めば、2年目から一軍ローテーションに入れるだけの力はある。

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