2018.09.12

年齢とともに変化を。巨人・山口鉄也が
胸に刻んだ中日・岩瀬の金言

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Kyodo News

 読売ジャイアンツの山口鉄也は、2度のセ・リーグ3連覇、日本一2回を達成した原辰徳の第二次監督時代(2006年~2015年)を支えたリリーフ左腕だ。毎年のように60試合以上に登板してホールドポイントを積み重ね、巨人の黄金時代を築いた功労者のひとりである。

 そんな山口が1軍のマウンドから姿を消して約1年。ケガからの完全復活を目指す間に、スコット・マシソンやアルキメデス・カミネロが戦線離脱するなど、巨人のリリーフ陣は苦しい状況にある。

 2年ぶりのCS進出を決めるキーマンとして、”鉄腕”の復帰を待ち望むファンは多いだろう。ここまでファームで17試合を投げ(9月11日現在)、直近4試合は無失点と徐々に調子を上げる山口に、現在の心境を聞いた。

1軍復帰へファームで登板を重ねる山口──現在はファームで登板を続けていますが、手応えはいかがですか?

「自分では良好だと感じています。ストレートも変化球も、一時に比べれば腕を振って投げられるようになりましたから」

──今年はプロ入り13年目のシーズンになりますが、キャリアを重ねたことによってピッチングにどんな変化がありましたか?

「いい方にも悪い方にもありますね。駆け出しのころは無我夢中で、コントロールを気にせずに阿部(慎之助)さんのミットに目がけて投げれば、あとは何とかなるだろうという気持ちで投げていました。本当に勢いだけでしたね。

 でも、年を重ねるごとに筋力や体力が衰えてきて、スピードもなかなか出なくなってきました。それを補うために、ここ数年は相手の打者が何を考えているのかを考えて投げています。『打者が打ち気だな』と思ったら初球はボールで外すといった判断ができるようになりました。キャッチャーが出すサインの意図も考えながら、駆け引きを重視した投球に変わったんです」

──今季巨人に復帰した、上原浩治投手(43歳)から何か影響を受けましたか?

「僕は30歳を過ぎたあたりから、思うような投球ができなかったことを年齢のせいにしてしまうことが増えていたんです。でも、今季の上原さんの球のキレはすばらしい。あらためて、年齢を理由に自分を追い込むのはやめようと思いました」