モノ言う打撃投手・久本祐一がドアラと語り合った「ドラゴンズ改革」 (2ページ目)

  • 寺崎江月●文・写真 text & photo by Terasaki Egetsu 協力/リリーズ神田スタジアム

──昨季のドラゴンズは連敗からスタートして、復調した時期もありましたが再び失速するなど波の大きいシーズンでした。

久本 大きかったですね。7月には3試合で32失点ということもありました。今までは考えられなかったことが実際に起きてしまった。僕がドラゴンズを抜けてから4年ぶりに戻ったんですけど、かつては味わったことのないことばかりでショックでした。同時に、自分がグラウンドに立てない悔しさもありました。

──なぜ調子が上がらなかったのでしょう。

久本 最大の原因は中心となるピッチャーがいなかったことですね。こいつが投げれば大丈夫、まず負けないだろうという存在。以前であれば川上憲伸さんや、絶好調時の吉見一起がいました。そういう存在が今はおらず、その責任を吉見や大野雄大が強く感じてしまっている部分があって空回りしちゃったのかなと。とくに吉見には負担がかかっていましたから。

──それが野手にも連鎖したのでしょうか。

久本 まだ若いチームなので勝つ喜びも、苦しさも知らない。負けに慣れてしまっているのかな、とも感じます。

──久本さんから見て、参考になるというか、うらやましいと感じたチームはありますか。

久本 何と言ってもDeNAですね。ピッチャーが揃ってきて、しかも先発に左が多いのが魅力です。今季のドラ1も左腕ですしね。そこにあの打線とファンの声援が噛み合えば、いくところまでいく可能性もあるんじゃないかな。

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