山岡、田口「伝説の投手戦」ふたたび?交流戦は注目対決が目白押し (3ページ目)

  • 菊地高弘、島村誠也●文 text by Kikuchi Takahiro、Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

新天地で躍動。大田泰示×石川慎吾「トレード対決」の行方は?

 2月上旬、巨人の春季キャンプで若手野手陣の打撃練習を見ていて、不安を抱いたことがある。

 巨人はチームの方針として、「逆方向」を意識して打撃練習に取り組んでいる。春先の時期はしっかりとボールを呼び込み、バットを内側から出して逆方向へ強い打球を打つ。その意図はわかるのだが、逆方向への意識が強すぎるのか、有望株の岡本和真をはじめスイングと打球から迫力を感じる打者が少なかった。

 そんななか、移籍1年目である石川慎吾のヘッドを効かせた打撃は目を引いた。石川に「逆方向」を意識づける巨人の打撃練習について聞くと、あっけらかんと「ファイターズの方が、もっと逆に打てと言われていましたよ!」と言い放った。言葉を交わしたのはわずかだったが、その明るさも巨人にとって貴重な戦力になる予感がした。

 石川は吉川光夫とともに、大田泰示、公文克彦との2対2のトレードで日本ハムからやってきた。一方、トレード相手の大田泰示も、新天地で自己最多の5本塁打をマークするなど、開花の兆しを見せている。

 右の強打者としてチームに新風を吹かせる石川と大田の激突。それは巨人ファンにとっても日本ハムファンにとっても、感慨深い戦いになるに違いない。

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