野村弘樹が語るDeNAの初CS「須田とタナケンの存在は大きい」 (2ページ目)

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi
  • photo by ©YOKOHAMA DeNA BAYSTARS

 シーズン前からカギは先発陣と思っていましたが、山口俊と井納翔一に限っては、ケガさえなければ1年間ローテーションを任せられる力を持っているのはわかっていました。問題はほかの先発で、そこにうまくハマったのが石田健大、今永昇太、砂田毅樹の若手サウスポー3人です。特に、5月に月間MVPを獲得した石田は、ケガをすることも、抹消されることもなく1年間ローテンションを守りました。

 今永は6月後半から7月後半まで一軍登録を外れましたが、まだ投げられるのに無理をさせずスパッと落とすところにラミレス監督の明確なビジョンが見えました。結果、今永は再登録されてから再びローテーションの一角として結果を出しています。

 先発陣は後半に入るとペトリックや三嶋一輝を起用し、一時は中継ぎに回っていた砂田を戻し、また久保康友は間隔を空けながらもいざというときは頑張ってくれた。

 結局、先発で起用したピッチャーは10人以上いたと思うんですが、ラミレス監督の采配のもと効果的に起用できたのがよかったですよね。

 シーズン序盤は、打ち込まれても6〜7回と我慢して投げさせていました。これによって安定して力を発揮し、シーズン後半まで力を維持できたのがブルペン陣です。特に勝ち試合ばかりでなく同点やビハインドの場面でも投げた須田幸太と田中健二朗の存在感は大きかったし、彼らがブルペンを支えたといっても過言ではないでしょう。

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