元祖「楽天で復活」の山﨑武司から、栗原健太への熱きエール! (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Kyodo News

「オレのときは『もう終わっている選手が今さら楽天に行っても......』と思われていたと思いますよ。クリにしても同じように思われていると思う。でも、オレは楽天で復活することができたし、クリだってできると思う」

 楽天入団後の山﨑氏の活躍は見事だった。07年には43本塁打、108打点の活躍で二冠王を達成。セ・パ両リーグで本塁打王は史上3人目の快挙だった。なにより、戦力外になった選手がその後、9シーズンもプレーしたことが大きな驚きだった。

 山﨑氏に、栗原が復活するためにすべきことは何なのか、聞いてみた。

「二軍での試合を何度か見たけど、輝いていたときとは別人だったよね。その中で何ができるのか。オレが言えることは、今までと同じことをやっていたのでは、ただ1、2年が無駄に過ぎてまたクビになるだけ。まずは広島の栗原を忘れることですね」

 山﨑氏は自身の体験談から、栗原にこうエールを送った。

「今までと正反対のことをやるくらいの気持ちが必要だと思う。オレもこのまま同じことをやっていたら、『クビになる』と思ってやっていたからね。野球を続けるには、今までと違った角度で取り組んでみようと。それでダメならあきらめるしかない。最初の頃は新しいバッティングがしっくりこなかったけど、徐々に体とイメージが合うようになってきた。そのなかで当時監督だった田尾(安志)さんに、練習への取り組み方、考え方、技術的なことなど教えられたことが大きかったですね。そして次に野村(克也)さんと出会い、また新たな野球を知った。

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