大谷翔平、新春の誓い「15勝、20本塁打は達成したい」 (4ページ目)

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • 阿部卓功●写真 photo by Abe Takanori

―― でもピッチャーとしても、かなり楽しめるようになってきたんじゃないですか?

「去年はそういう試合は多かったですね。特に、スコアリングポジションにランナーを置いても抑えられるようになってきているので、そうなると楽しくできるのかなと思います。去年、シーズン最後の5試合くらいになって、もうちょっと抜いてもいいのかなと思うようになったんです。いい時はいい、悪い時は悪い。そういう割り切りも大事かなと……稲葉さんがそう言うんだから、逆に、ピッチャーの時もベンチでは自然体でいればいいんだと自分で思うようになりました」

―― なるほど。では、“2015年の大谷翔平”、どんな数字を目指しますか。

「防御率は去年の数字(2.61) よりも下げなきゃいけないんですけど、そこは今の自分よりもっと向上していければ、自然に下がってくると思います。やっぱりチームが勝つ上でもっとも必要な数字はピッチャーの勝ち星ですし、僕の勝ち星が増えればチームの勝ち星も増えますから、個人として立てやすいのは、まず勝ち星かなと思います」

―― 去年の今頃、「目標は2ケタ」と言っていました。今年はズバリ?

「僕が去年、11勝して(チームが)3位だったということも考えれば、15勝以上。そこからさらにいくつ足せるかというのが一番です。そういうピッチャーがチームにひとりはいないと優勝は難しいと思いますし、そういうピッチャーでいたいというのはあります」

―― 20勝とは言わないんですね(笑)。

「うーん……そこは、ハードルが高すぎると目標が見えなくなっちゃうし、自分に届きそうで届いていない数字を目標にするのがベストなので……20勝となると、11勝しかしたことがない僕には、まだちょっと見えない」

―― 打つ方はどうでしょう。

「バッティングの目標は難しいんですよね。打率はもっと上げなきゃいけないなとは思いますけど、僕にはホームランが必要ですね。そこが増えれば、必然的に打点も増えるし、チームの勝利に近づきますから。ホームランは、20本は打ちたいです」

―― 高卒3年目にして、ピッチャーとして15勝、防御率は2.50、バッターとしては3割、20本。

「もう十分ですね。そこまで行ったら、さすがに自分でもすごいと思います(笑)」

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