谷繁監督が語る「2014年の中日に足りなかったもの」 (4ページ目)

  • キビタキビオ●構成 text by Kibita Kibio
  • 五十嵐和博●写真 photo by Igarashi Kazuhiro

谷繁 阪神や広島にしてみれば、ウチが巨人戦で8つも借金をしなければ……と思っているかもしれないですね。でも、巨人が優勝したのは、終盤の阪神戦、広島戦で3連勝したでしょ。首位攻防の直接対決で。もしかしたら、そのあたりが今年の巨人の強さだったのかもしれないですね。

野村 選手で印象に残ったのは? 日本ハムの大谷翔平とか?

谷繁 大谷は1年で、まだ体がひと回り大きくなりましたね。まだ20歳でしょ? すごいですよ。やはり20年にひとりの逸材という感じですね。

野村 モノが違う?

谷繁 違いますね。別格です。彼のようになれ、と言われても無理です(笑)。

野村 ダルビッシュもプロになって体が作られていったけど、大谷の方が早い気がしますね。

谷繁 ダルビッシュも何年かかけて今の体になりましたからね。投手か野手、どちらかをメインでやったらすごい選手になりますよ。これからも二刀流を目指すというのであれば、ケチをつけるつもりはないんですけど、もう少し野手として試合に出てほしいなと思います。今は段階を踏んでいるところで、これから増えるでしょうけど。ただ、個人的な意見ですけど、どっちつかずというのはもったいない気がするんですよね。今年、投手として11勝しましたけど、専念すれば20勝はできますよ。

野村 僕はピッチャーの方がいいと思っています。あれだけ体が大きいのに、器用に使いこなすことができる。

谷繁 器用ですよね。それでいて、ボールに迫力があります。

野村 体の使い方がうまいから、バッティングでもあのくらいできるのでしょうね。タツ(立浪和義/元中日)に聞いたら、「バッターの方が絶対いい」と言っていましたね。やはり野手目線だとそうなりますよね。逆方向にも打てるし。

谷繁 3割、30本、100打点に、足も速いから30盗塁もできる(笑)。

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