4年ぶり単独首位。オリックス快進撃は「春の椿事」じゃない (3ページ目)

  • 阿部珠樹●文 text by Abe Tamaki

 その高等技術を金子は身につけているわけだ。今年はケガさえなければ、国内FA権を取得することができる。そうしたことも開幕から全開という投球内容に反映しているかもしれない。

「オリックスは先発陣だけでなくリリーフも充実しています。実績のある抑えの平野佳寿、力強いストレートを投げるセットアッパーの佐藤達也がいる上に、今年はその前を投げる比嘉幹貴がいい。昨年までのオリックスは先発が早く崩れてしまうと、その後、試合を作れるリリーフがいませんでした。しかし、比嘉は5回、6回ぐらいから出て、2イニングを任せることができる。そうなると、佐藤、平野をつぎ込む展開を作れる。彼の存在は本当に大きい」

 完投能力が高い絶対的エース・金子がいるうえに、金子以外が先発する日には、万全の継投策がとれる陣容は、他球団が羨むほど。つまり、単独首位は決して春の椿事ではない。今シーズンのオリックスは、久しぶりにパ・リーグを盛り上げてくれそうだ。

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